スパイスの魅力を最大限に引き出す上で重要な工程
それがテンパリングです。
テンパリングとは、クミンシード・カルダモン・シナモンなどの「ホールスパイス」の香りを油に移す工程を指します。
ホールスパイスの持つ香り成分はほとんどが脂溶性を持ち(一部水溶性を持つものもあります)、油で熱してあげることで個々の香りを抽出することができます。
スパイスカレーなどを作る際は、料理の初めにテンパリングを行い料理のベースとなる香りを抽出します。
この工程により料理全体の味や香りのまとまりを左右することもあるので、かなり重要な工程の一つと言っていいでしょう。
テンパリングの手順
1.鍋・フライパンに食用油(サラダ油やオリーブオイルなど)を入れる
2. 火をつける前にホールスパイスを投入
3. 弱火〜中火で熱する
このようにテンパリングの手順は非常にシンプルです。
油⇒スパイス⇒熱する
たったこれだけ。
しかし、シンプルが故に注意すべき点もいくつか存在します。
テンパリングの注意点
テンパリングを行う際の注意点として、大きく2つが挙げられる。
1.スパイスを焦がさない
これは大前提。
テンパリングを行う上での最重要事項です。
ホールスパイスは熱することで芳醇な香りを抽出することができますが、過度に熱することでスパイスが焦げてしまうことがあります。
こうなるとスパイス自体のもつ香りや味とは別に、強烈な苦みが発生してしまいます。
初心者の方はこのようなケースを防ぐため、弱火でじっくりと温度を上げていくことをオススメ致します。
火を入れてしばらくすると、スパイスの周りにふつふつと気泡が出始め、10〜20秒ほどで香りが抽出され始めます。
この時に熱が上がりすぎないよう、一旦火を止めるなどして温度調節を行ってください。
優しーく、丁寧に。
友だちの赤ちゃんだと思って。
2. 複数のスパイスを使用する場合は入れる順番に注意
テンパリングを行う際、クミンシード、カルダモン、シナモンなど複数のホールスパイスを扱うケースもあるかと思います。
その際、複数のスパイスを同時に熱することは極力避けてください。
理由としては、スパイスによって香りが抽出され始める温度や焦げてしまうタイミングが異なるからです。
細かい分類をすると長くなってしまうので、ここでは「固いものから順番に入れる」と思ってください。
例えばシナモンをはじめに油で熱し、次にクミンシードやカルダモンの順に入れていく。といった具合だ。
われわれ人間に個性があるように、スパイスたちにも個性はある。
クレーンゲームでPS4をゲットした者の傍ら、業務用のハッピーターンを山ほどゲットし狂喜乱舞する者がいるように、それぞれやる気になるポイントが違うのだ。
どうか各スパイスの個性を見極め、最適なアプローチをしてあげてほしい。
テンパリングが物事を左右する
このテンパリングはスパイス料理、特にカレーを作るにあたり非常に重要な工程となる。
スパイスを焦がさないようにめちゃくちゃ気を遣うし、ぎりぎりのラインを見極めるのがめちゃくちゃ難しい。
しかしこの工程をしっかりと行うことができれば、自ずと料理全体のまとまりやクオリティは上がっていくと思います。
偉そうなこと言っていますが僕もしょっちゅう焦がしてます。
そんなもんです。
何事もトライ&エラー。
失敗から学ぶことが大事だと思います。
なので、基本的なことは抑えておきながら自分なりに試行錯誤しながらやるのが一番いいと思うので、皆さんぜひ失敗してください。
そして僕にいい方法を教えて頂けると幸いです。
では。