様々な料理に用いられ広く親しまれてきた「胡椒」
世界的な歴史でみると「香辛料の王様」といわれ、かつては金や銀と交換されるほど高い価値を持っていました。
そんな胡椒の中でもブラックペッパーは現在でも様々な料理に利用されています。
香辛料として馴染み深いですが、実は様々な効果・効能が期待できるスパイスです。
ブラックペッパーとは?
ブラックペッパーは、コショウ科のつる性植物の果実である胡椒を乾燥させた香辛料です。
原産国はインド。
古くから抗菌、防腐、防虫作用が知られ、肉料理の臭み消しや防腐剤など食用・薬用はもちろん、保存料としても使われていました。
このような幅広い用途があることから金や銀と交換されるくらいの高級品とされていました。
また、後の十字軍遠征や大航海時代など、冷蔵技術のなかった時代の食料保存用として珍重され、ヨーロッパにおいては非常に価値のある貿易品でもありました。
日本への渡来は古く、奈良時代には中国より生薬としてもたらされ、平安時代には調味料として使用されていた記録があります。
現在はインドをはじめ、東南アジアが主な産地で、世界中で使用されています。
ブラックペッパーの効能
ブラックペッパーに多く含まれている栄養素は下記のとおりです。
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄分
- マンガン
- ビタミンB1、B2
このように、ブラックペッパーはさまざまな栄養素を含んでいます。
その他にも「ピペリン」と呼ばれる有効成分を含んでおり、これらの成分により得られる効能に次のようなものがあります。
栄養吸収を高めてくれる
ピペリンには栄養吸収の促進があります。
これにより、栄養を身体中に運ぶ血液の働きが活性化され、より効率的に食物の栄養素を取り込むことができます。
消化の働きをサポート
ブラックペッパーには消化促進の働きもあります。
ブラックペッパーの風味が味覚を刺激し、胃酸の分泌が促されます。
これにより、胃の不快感や膨満感、消化不良、ガス、便秘などの症状を軽減する働きがあります。
また殺菌作用により、細菌由来の胃腸疾患にも効果があると言われています。
新陳代謝アップ
ブラックペッパーに多く含まれるピペリンには、体内のエネルギー代謝を高め、交感神経を刺激し、血流を良くする働きがあり、これにより冷え症などが改善されます。
ブラックペッパーを食べた時の発汗するような感じはこういったメカニズムで起こっているんですね。
ダイエットにも効果的
ブラックペッパーの皮の部分に多く含まれるフィトケミカルには、脂肪細胞の分解を促す効果があるとされています。
またピペリンには、脂肪燃焼や、脂肪を体内に蓄えるのを抑制する効果もあると言われており、ダイエットにも最適な食材と言われています。
ストレス解消効果
ピペリンには、脳内物質のセロトニンとエンドルフィンを増やす働きがあります。
セロトニンもエンドルフィンも、ストレスを抑え、気分をすっきりとクリアにしてくれる作用があります。
落ち込んだ気分を元気にしたい!といった時にはぜひブラックペッパーを食べてみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか?
なじみ深いけどあまり知られていないブラックペッパーの効能。
いずれも身体にとっていい影響をもたらしてくれること間違いなしでしょう。
健康にも美容にも、精神的にも万能なスパイス。
これからはその働きに注目して日々の生活に取り入れていってみてはいかがでしょうか?